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SaaS企業ではたらくQAエンジニアとiOSリーダーに「家庭と仕事の両立」について聞いてみた

この記事について:メグリはアプリマーケティングプラットフォーム「MGRe(メグリ)」を開発・運営しています。本社所在地は東京ですが、フルリモート・フレックス制度を導入しているため日本各地で社員が活躍しています。今回はエンジニアとして働くママ社員たちにメグリで実現できる柔軟な働き方や仕事のやりがいについて話を聞きました。


01. 自己紹介と仕事内容

原田 自社プロダクトMGReのウェブシステムやモバイルアプリなどのテストを担当するQAチームで、テスト計画策定・テスト設計・テスト実施・検証、クロージングまでの全工程を担当しています。テスト以外では追加機能などの仕様検討にも参加しています。他には、二木さんのPM業務のサポートとしてリリースに向けた社内共有資料の作成など。最近はテスト自動化ツールの導入なども進めています。

原田・QAエンジニア/「子育てとの両立」「リモートワーク」「QAチームとして成長余白がある環境」を求めて2021年メグリに入社。6歳の子どもがいる。

二木 私はVPoEとして開発チームとプロジェクトのマネジメントとiOSアプリエンジニアを兼務しています。少し前まではサーバーサイドチームも見ていたんですけど新しいリーダーにバトンタッチすることができたので、最近は久しぶりにiOSの実装もやっていて。やっぱり作るのって楽しいなあと感じています。マネジメントスキルの幅もさらに広げていきたくて、日々勉強を重ねています。

二木(にき)・VPoE・iOSリーダー/仕事とプライベートのメリハリを求めて2016年にメグリへ入社し創業期から会社の成長を支えてきた。8歳の子どもがいる。

02. 子育てとの両立・リモート&フレックスの働きやすさ

タイムリミットは保育園のお迎え時間!
SaaSならではの複雑な業務スケジュールと子育てを工夫しながら両立する日々

二木 原田さんは普段どんなスケジュールで仕事をしているんですか?

原田 うち、夜はワンオペなんですよね。なので、保育園のお迎え時間が仕事のタイムリミット。自宅で仕事をしながら15時頃までにマストの仕事が終わる状態にしています。

二木 QAチームって並行業務や日々のタスクがたくさんあるからスケジュール調整が大変そうだよね。

原田 そうなんですよ、テトリスみたいなスケジュールでやっています(笑)QAチームは今3名なんですけど、基本的に複数の案件を並行しているのでタスクとしてはかなりの量になります。

『この日はテスト実行をAさんが担当して、その裏でBさんが別のテスト設計をして...誰かが休むことになった場合は予定を組み替えて...』という感じで。あのタスクがちょっと苦戦していそうだからヘルプに入ろうかなとか、その分、あの案件はまだゆとりがあるから少し時期をずらそうとか。

プロジェクトや業務を細かく分解してチーム内でタスクを分散できる仕組みにしているので、それぞれタスクを持ちながらも、お互い協力できる体制にしています。

二木 それこそみんな家庭があるから子どもの熱が出てしまったとかで休まないといけない時もありますよね。開発の状況によって仕事の優先順位も常に変化するし、本当にテトリスみたいですよね。

原田 SaaSってこんなに面倒なの?!って驚いています(笑)私はリファラルで入ったので、入社前に会社のことやSaaSのことは細かく聞いていたんですけど...それでも想像以上でした。

今まで働いていた会社だと追加機能をリリースするってなったら強制アップデートをかけるってことが多かったんです。MGReは小売業やアパレル業界のお客様が多いですし、社内システムだけでなくエンドユーザーが使うアプリもあるから強制アップデートするわけにはいかないんですよね。でもAndroidとかiOSは常に新しいものが出てくるし、SDKとかも毎年アップデートしなきゃいけない、とにかくやることが多い。

二木 互換性の部分もそうだしあらゆるテスト項目があるから、なかなか切り捨てられる業務がないですよね。

原田 そうなんですよね。だからもっと効率化をできないかなって考えていて、今まさに2,000項目ある全画面スルーテスト項目書の約80%を自動化するツールの導入も進めていて。二木さんにも相談にのってもらいながら形にしていきましたよね。

二木 ちょうど稟議が通ったところですよね。QAチームからその話が上がってきたとき、すごく有難い提案だなって思いました。

原田 自動化ツールの運用を開始できたら、会社にとってもかなり大きな変化になると思います。二木さんはどんな感じで仕事のスケジュールを立てているんですか?

二木 私は仕事のスケジュールを一週間単位で考えることが多くて、できるだけ効率よく終わらせるためにはどうしたらいいかを常に考えています。どの仕事もそうかもしれないけど、スケジュール通りに進められるとは限らないし、子どもがいると自由がきかないことも多いので。

原田 わかります。子どもっていきなり熱が出たりしますもんね。

二木 そうそう。だから、”仕事のマストな部分をおさえて計画する能力”みたいなものが自然と身についたと思う。それを駆使してなんとか両立している気がする。私は子どもが小学生になったから前よりは少しだけ余裕を持てるようになったかもしれない。

保育園へお迎えに行って、ご飯を作って、食べさせて、お風呂に入れて、寝かせて...
やることはたくさんあるけど、「完璧にしなくてもいい」と思うようになった

原田 うちはまだ保育園なのでバタバタで。お迎えに行って、帰ってきて、お風呂に入れて、ご飯を作って食べさせて、寝かせて...っていうのがやっぱり大変で。でも頑張りすぎないで、諦めることも必要なんだなって思うようになりました。

二木 わかるなあ。諦めるのって大事だよね。

原田 大事ですよね。子どもの食事とかも「野菜が入っていておなかがいっぱいになればOK!」という感じでやっています。お掃除とかも頑張りすぎない。お菓子のクズとかすぐ散らかるじゃないですか。”せめてキッチンだけは綺麗に保つようにする”とか自分なりのルールを作ってなるべく罪悪感をもたないようにしています。

二木 大変だよね。毎日をまわせているだけで十分えらいと思う。やっぱり家庭が一番大切だからね。「それができている自分を褒めよう!」ってよくメンバーにも伝えているよ。

原田 自炊も無理しなくていいかなって思うようになりました。「あ、今日は無理だな...」って日は、保育園の帰りに子どもとコンビニに寄って「好きなものを選んでいいよ〜」って。それで、サンドイッチとからあげクンを買ったりして。空いた時間の分、子どもと一緒にソファで過ごしたりできるんですよね。
なんだかそういう時間もいいなって思えるようになりました。完璧な状態は目指さなくていいかなって。

二木 ポジティブに捉えるのは大事だよね。私も最初はとにかく葛藤だらけだったけど、そこを超えたら切替えができるようになった。子どもが病気になって休むことになった日とかは「子どもと一緒にいる時間ができた!」って思うようにしているよ。

原田 私も産休から復帰した直後は本当にいっぱいいっぱいでした。最近は切替えが上手にできるようになってきた気がします。

二木 メグリは成果主義というか各々に仕事の裁量があるから、多少仕事のスケジュールが変更になっても最終的にやるべき仕事ができていればいいっていうのもあるよね。リモートワークとの相性が良いと思う。その分、責任というか厳しさもあるけど。

フルリモート・フレックス・途中抜けOKなので、子どものちょっとした用事にも対応できる

原田 子どもの用事でちょっとだけ仕事を抜けたいときってあるじゃないですか。休みをとるほどじゃないけど。そんなときはフレックスタイムを活用したり1時間だけ仕事を抜けたりしています。例えば<予防接種のウェブ予約>みたいなちょっとした用事とか。自分のカレンダーに登録しておけば細かい申請をしなくていいのがうれしいです。

二木 保育園の面談や学校行事とかもいろいろあるからね。私も自宅で働いているから「子どもが学校から帰ってきたので抜けます」とか「子どもが寝たので少し働きます」とかよくSlackで共有している。それぞれ自分のペースで仕事をしている感じだよね。

原田 オフィス勤務だと1時間だけ仕事を抜けるって難しくて「半休を申請してください」ってなることが多いんですよね。それこそ休んだ日は他の人に仕事を頼まないといけなかったり。
メグリだとその分の時間や仕事は別の日に自分で調整すれば良いので、罪悪感をもたなくていいのが有難いです。

二木 自分で仕事を管理してコントロールするってある意味では難しさもあるかもしれないけど、私も気持ちとしては楽だなって感じています。
子育てをしている社員が多いからお互いに理解し合えるっていうのも働きやすさの一つになっていると思います。子どもがインフルエンザになったときも「え、休むの?」じゃなくて「それは大変だね。じゃあ休まないとね。」って反応をしてくれる。

原田 優しいですよね。メグリは同じ境遇の人やそれを乗り越えてきた人たちがたくさんいて、お互いに「大変だよね」っていう状況が痛いほどわかるから、同情というか気遣いし合える。

二木 何度も言ってしまうけど、両立できている自分を褒めてあげたいよね。


03. メグリで働くということ

フルリモート勤務でも職能やキャリアを強化していくことができる

二木 原田さんはQAだけじゃなく、仕様決定にも参加して会議のファシリテートまで担当してくれているよね。

原田 はい。QAが仕様決定に入るのって珍しいですよね。今までいた会社は仕様決定後に業務が降りてくる形だったので。その方が楽ではあるんですけど...(笑)

二木 たしかに珍しいよね。早い段階でQAさんの目が入ることってとてもいいんだよね。ユーザビリティーとか運用面とか、いろいろと。

原田 プランニングチームが考えてくれたものにQAの視点を入れることによって、設計や開発後に発生するであろう矛盾点や見落としがちな穴を見つけることができますよね。「あのボタンとの連携が考慮されていない」とか「既存機能とつじつまが合わなくなる」とか。

二木 テスト工程で課題が発覚するとエンジニアが作り直すことになっちゃうからね。

原田 手戻りが減って開発効率が上がるので、やりがいを感じています。

二木 そういえば「フルリモートだとキャリアの伸び悩みが不安」って人もいると思うけど、原田さんはどんどん仕事の幅を広げているよね。
仕様決定以外にも、リリースフローを整えたり、社内用のリリース説明会を実施してくれたり。会社の中で困っていたことや足りなかったことをどんどん形にしてくれていて、とても心強い存在だよ。

原田 ありがとうございます。ちょっと照れますね(笑)。メグリへ転職するとき「QAチームとしての成長の余白があるか」と「自分のスキルアップ」をキーワードにしていたんです。

原田 メグリは改善することに対してポジティブな社風で建設的な議論ができる。みんな真面目だし助け合いの文化が根付いていて心理的安全性の高い職場だなって思います。フルリモートでこの環境は本当に有難いです。

二木 入社していきなり仕事を丸投げするようなこともしないよね。オンボーディング期間は数日かけて会社のことや部門のこと、サービス説明などをしていて、SaaS未経験の人にはSaaSの仕組みも説明するようにしています。仕事を任せるペースも本人と対話を重ねながら決めているから、安心して働いてもらえるんじゃないかなって思ってます。

家庭と仕事を両立していくことができる環境

原田 私が入社したときも二木さんとたくさん話しましたよね。「仕事でどんなことがしたいか?」とか、家庭のことや日々の心配ごととか。

二木 話したよね。リモートワークだからこそ、新しく入社してきてくれた方とはこまめにコミュニケーションをとるようにしています。子どもが急に病気になってしまったり行事が入ることってあるよね。メンバーともよく話しているけど、仕方がないことだから「それは当たり前にある前提でその上でどうしたら働きやすくなるか」を一緒に考えている。

一人一人に寄り添って、不安をなくして活躍できる環境にしていくことが私の役割だと思っています。

経営発表会のため久しぶりに出社して顔を合わせた二人(撮影日:2024年12月末)


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