OSのアップデートとアプリ開発の話
メグリでプランニングを担当している篠キチです。
先日iOSの最新バージョン17がリリースされ、Androidに関しては今日2023/10/4開催のMade by Googleのイベントに合わせて最新バージョンの14がリリースされるという情報があります。
【10/5追記】予定通りAndroid14出てましたね。いま手持ちのPixel 6aをアップデート中です。
OSのアップデートでいろいろな新機能が追加されるのが楽しみな反面、アプリ開発をしている立場ではいろいろと悩ましい問題が発生します。
一番わかりやすいところでは、最新OSでアプリがちゃんと動くかどうかの検証です。
「そんなの動くに決まってるでしょ?」と思われるかもしれませんが、意外とそうでもない。少なくとも、ちゃんと動くかどうかはやってみないとわからないというのが実際のところです。
僕のiPhoneには1000個くらいアプリが入ってて毎日30個くらいアップデートがかかるんですが、OSがアップデートされたあと1ヶ月くらいはアップデートされるアプリの数が明らかに増えてることを感じます。それだけ新OS対応が必要になるアプリが多いということなんでしょう。
そのため、AppleもGoogleも実際にOSがアップデートされる何ヶ月も前からβ版と呼ばれる開発途中バージョンを公開して、動作の検証ができるようにしてくれています。
その費用は誰が負担するのか
さて、この動作検証がOSアップデートが実施されるかなり前からできることはわかりましたが、検証という作業が発生する以上、当然コストがかかります。
検証だけで済めばいいですが、その結果アプリを改修する必要が出た場合、当然開発費用が発生します。
このとき「頼んでもいないOSのアップデートなんかをAppleやGoogleがやったせいで、なんで我々が費用を持ちだして対応依頼しなければならないんだ!」とお怒りになられるケースがあることは、弊社ではないですがちょいちょい耳にします。
まあ気持ち的にわからなくはない気もしますが、でもスマホアプリを世に出したらこれは避けられない話なのです。
ここ数年、AppleもGoogleも毎年OSのバージョンを上げてます。もはや恒例行事です。
アプリを世に出したあと、それを動かすために必要なサーバの費用や保守費用などがかかってきますが、毎年恒例になっているならOSアップデートに伴う検証・改修費用も最初から予定に入れておかなくてはいけない、ということです。
AppleとGoogleのプラットフォーム上でアプリを運営していく以上、そういうものと割り切って予算を取っておく必要がありますし、開発を請け負った会社からも保守運用の話とあわせて事前に説明があってしかるべき内容だと言えます。
SDKのアップデートも必要
OSのアップデートと似た話で、SDKのアップデートの話があります。
SDKというのはSoftware Development Kitの略称で、直訳するとソフトウェア開発キットとなりますが、スマホアプリの場合はこれにアプリ開発に必要なプログラムがまとめられていて、iOS向けのアプリを開発するときにはiOS SDKを、Android向けのアプリを開発するときにはAndroid SDKを組み込む必要があります。
そしてこのSDKも、ここ数年は毎年バージョンが上がっています。
ただ、SDKについてはOSのアップデートと違って、組み込んでいるSDKが古いままでも動作に支障が出たりすることはありません。
しかしSDKを古いままにしていると、あるタイミングでストアに新しいバージョンのアプリを公開できなくなったり、新しいバージョンのOSを使っているユーザーのストア上で表示されなくなったりします。
これを放置しておくと、新しい機能を開発してアプリに追加してもストアにアップできませんし、もしアプリに不具合などが発生しても修正対応版を世に出すことができなくなってしまいます。
このあたりのことはメグリのAndroidエンジニアの増田さんがQiitaにまとめてくれています。
つまりアプリを世に出して運営している以上、SDKの更新も基本的には必須になってくるということです。
そして当然、SDK更新したら動作検証が必要なわけです。コストかかります。ここ数年は毎年発生していますから、これもあらかじめ予定しておかなくてはいけない作業と費用になってきます。
負担を軽くする方法
アプリってそんなにお金がかかるのか…と、この記事を読まれて落胆される方もいらっしゃるかもしれません。
そんなあなたに耳寄りな情報があります(胡散臭い)
アプリを完全にオリジナルで開発(いわゆるスクラッチ開発)をした場合は、こういった費用も全部自己負担で考えていく必要がありますが、弊社で開発しているMGRe(メグリ)のようなアプリプラットフォームを使うと、これらの費用がプラットフォーム側の負担で済ませられるケースがあります。
たとえばMGReの場合、ストアに新しいバージョンのアプリを登録する際に都度費用がかかるので完全に負担0というわけにはいきませんが、OSやSDKアップデートに伴う動作の検証、必要であればその改修対応については、基本的にプラットフォーム側にお支払いいただいている基本料金に含まれています。
MGReはOSやSDKのアップデートについて計画的に開発側で対応していますし、テストなどの検証もQAチーム(Quality Assurance:品質保証)がしっかりと行ってくれています。
アプリプラットフォームとしてのMGReを選んでいただくメリットはこんなところにもあるということで、機能だけでなく保守や品質管理もバッチリなメグリにアプリ開発のご相談、お待ちしております。