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ファミペイのクーポンの奥深さを想像する

メグリでプランニングを担当している篠キチです。


以前、ファミペイのクーポンに関する考察記事を書いたんですが、これは業界関係の人に好評でした。

しかし、このファミペイクーポンに関する極めて重要な情報を、僕はこの記事では何も語りませんでした

今回はそのことを書きたいと思います


ファミペイはタダ酒をめっちゃくれる

ほら、極めて重要な情報でしょう?(ドヤ顔)


かなり語弊のある見出しな気はしますが、実際に僕はファミペイのクーポンで無料のアルコール飲料を大量にいただいております。これは極めて重要な情報です(二度目)。
大切なことなのでさらにもう一度言いますが、ファミペイはタダでお酒をいっぱいくれます


僕の観測範囲では2019年12月に初めて僕にタダ酒のクーポンが届いています。ファミペイのサービス開始が2019年7月なので、かなり初期から行われている施策です。そのときのことを僕はfacebookに投稿してました。

初めてファミペイでタダ酒のクーポンをもらったときの投稿
500ml缶と別に350ml缶も配布されてたようです

以来、僕はタダ酒のクーポンがファミペイに届くたびにfacebook
投稿をして
、それをありがたくいただいてくるという活動を続けてまして、facebookでつながってる人たちにはタダ酒飲みのおじさんとして認知されてます。

で、このクーポンがかなりの頻度で届いてまして、最初にいただいてから3年半の総量を計算してみたら、2023年8月時点でなんと19,585ml!
約20リットル、年あたりでも5リットル以上のアルコール飲料をファミリーマートさんからいただいていることになります。


タダ酒クーポンが届いてない人がいる

こんな感じでfacebookにタダ酒をいただいた報告を繰り返して投稿していたんですが、それを見た友人知人から自分には届いていないという連絡が入り始めます。

いろいろ話を聞いていると、そもそもクーポン自体が届いてない人もいますが、お酒じゃなく栄養ドリンク系のクーポンばかり届いている人がいることもわかってきました。

お酒ではなくマカが届く人けっこう多い

また、同じタイミングでタダ酒クーポンが届いたんですが、商品が違ったみたいなケースもありました。ファミマくらいの規模になると地域ごとに取り扱い商品にも差があるでしょうから、地域ごとにセグメントされて配信されてる可能性は高そうな気がします。

そういえばなんとなくですが、この施策が始まった頃はもらったタダ酒クーポンの対象商品が店頭で品切れしてたり、そもそもその店で扱ってなかったりするケースによく出くわしましたが、最近は商品が見つからないという事態に遭遇してない気がします。セグメントの切り方とかも含めて、そのあたりいろいろ改善がされてるのかもしれません。


ちなみにマーケティング界隈ではセグメント配信とか1 to 1マーケティングみたいな話がよく出ますが、これが「あの人にはクーポン来てるのに自分には来てない!」みたいな、ユーザー差別みたいな話に発展する可能性があることは知っておいた方がいいかもしれません。
実際、スギ薬局さんのFAQページには他のユーザーとアプリを見比べないと知り得ないような「なぜ15%引きクーポンが届かないのかを知りたい。」という質問があり、お客様のご利用状況・購買状況による限定クーポンがあることと、その条件は非公開ですと回答されてます。

まあ、僕のfacebook投稿を見て「タダ酒クーポンが届かないんですけど!」とか、ファミリーマートさんにクレーム入れたりする友人はいないと思ってますが。

それにしても、酒が届かずにマカが届いたり栄養ドリンクが届いたりするあたりのセグメント設定、どうなってるのかマジで知りたい…


ファミペイの利用状況やチャージ残高が関係?

さてタダ酒クーポンの話に戻りますが、この件でよくやり取りしてる友人からある日「チャージの残高が関係してるんじゃないかと思ってます」という仮説を聞きました。

それを聞いたとき、確かにそれはありそうだな、と思いました。


僕はファミペイが始まる前からかなりのファミリーマートヘビーユーザーで、ファミマTカードも持ってますし、AppleWatchにファミマTカードのiDを登録してキャッシュレス決済しつつTポイント貯める便利な仕組みも使い倒してました。

ファミペイ開始当初はたしかファミマTカードを使わないとオンラインでチャージができなかったと思いますが、僕は持ってたので即使い始めてましたし、それ以来だいたい3,000円くらいは常にチャージして日常使いしています。

また税金を払ったり、Apple Gift Cardを買うときもファミペイにチャージして払ってるので、年間のチャージ総額は10万を軽く超えています。


仮にファミペイへのチャージ額が多い人にタダ酒を配ってるとして、そのマーケティング的な意味は全く想像がつきませんが、僕と他の人のファミペイの使い方の違いではっきりしてるのはこのあたりだと思うので、状況証拠的にあり得そうだという気はしました。

いずれにしろ単に購買データだけでなくファミペイの使用状況やチャージ額みたいな情報もマーケティング施策にしっかり反映してるということなんでしょう。おそらく。


ちなみにタダ酒のクーポンをもらった直後にファミペイ翌月払いとかファミペイローンとかの案内送ってこられると、酔っ払って判断力を無くした後に借金申し込ませようとかファミマ恐ろしいなとか思ったりしますが、まあ偶然でしょう、きっと…


日用品のクーポンが増えてきた

これはいつ頃からか覚えてないですが、最近ファミペイのクーポンには洗剤とかトイレットペーパーとか、普段コンビニで(僕は)あまり買わない日用品の値引きクーポンが送られてくることが多くなりました。

ハミガキのクーポンも送られてくる
普段コンビニではあんまり買わない(個人の感想です)


このへんの商品を1度クーポンで買ったところで、そのあとコンビニで習慣的買うようになるとは思えません。定価だし。

ただ、スーパーやドラッグストアだと競合商品のラインナップが豊富すぎて訴求がなかなか難しいので、その点ではコンビニで認知をとってきっかけを作る作戦はありそうです。

何よりコンビニには老若男女まんべんなく訪れるという特徴があるので、これを元にしたデータ収集という目的には適しているかも知れません。
まあ、ファミペイ利用ユーザーが前提になることを考えると偏り出そうな気はしますが。


クーポンを贈る機能もあなどれない

ファミペイのクーポンには他の人にクーポンを渡せる「贈る」機能があります。全てのクーポンが贈れるわけではないですが、大半のクーポンは可能です。

ファミペイのクーポンを贈る機能
LINEやメール、QRコード、ギフトコードなど贈る方法もいろいろ選べる

これも何気ない機能に思えますが、アプリ屋の視点でみると結構あなどれない仕組みだなと感じます。

クーポンを贈る、ということは贈ったユーザーは相手がその商品に興味があるから贈っているんでしょうし、少なくともそれを受け取ったユーザーはその商品への興味がそれなりに強いことは想像がつきます。その時点でデータにかなりの価値があります。
実際に使ってくれたらもう確定ですが、使わなかったとしても少なくとも送った友人にはそう思われてるわけですから、かなり有効なデータが取れるといえそうです。

さらにこれをきっかけにアプリのインストール拡大が狙えるという点も見逃せません。
アプリはインストールしてもらうのがなかなか難しいチャネルですが、友人からのオススメ+興味のあるクーポンがもらえるという動機づけは、かなり有効に機能するでしょう。よくできてます。

ちなみに贈ったクーポンが受け取られなかった場合、一定の期間を経てまだ有効期限内であれば手元に戻ってきます


ファミペイの記事をこんなに書いてるとファミリマートの回し者なんじゃないかと思われるかも知れませんが、前にも書きましたがファミペイのアプリ作ってるのはアイリッジさんで僕は全く関わっていませんし、ファミリーマートさんとの関わりも全くありません。

単にファミペイのアプリが良くできてると思っている、仕事柄アプリの調査をしまくってるおじさんの考察記事ですし、内容はすべて僕が端から見た感想に過ぎませんので、事実かどうかの裏付けはなにもありませんのであしからず。でも、ほんとによくできてるアプリですよ、ファミペイは


こんな感じでアプリ開発するだけでなく、他社アプリの研究・調査にも余念が無いおじさんが働いてますので、アプリ開発で困ったことがあればお気軽にぜひご相談ください。